桜華
会社 | Carriere
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OS | Win98/ME/2000/XP
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CPU | PenV 500MHz以上
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HDD | 1.5GB以上
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ドライブ | DVD-ROM
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システム | 80点
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ビジュアル | 90点
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シナリオ | 80点
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音楽 | 80点
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エロ | 90点
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総評 | 80点
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<ジャンル>
アドベンチャー
<ストーリー>
『霊樹』 人々にそう呼ばれる巨大な桜の木には人の強い願いを叶える力があった。
善悪に関係なく見境無しに人の願いを叶えてしまうその力はとても危険である。欲深き者の手に渡れば世に大きな災いが降りかかるだろう。
そこで人々は『守人』と呼ばれる訓練された人間たちに霊樹を守らせ、管理してきた。
ここは守人が住む町、『夢幻卿』
古坂優夜は稀代の霊力の持ち主としてこの地に生まれ、守人達が扱う力の中でも圧倒的な破壊力を持つとされる魔剣『禍風』の継承者である。
<主な登場人物>
<古坂優夜>(名前変更不可)
霊樹を守る守人の一員であり、守人最強の力である禍風<マガツカゼ>の継承者。
しかし力を使いこなせているわけではなく、暴走しないようなんとか押さえつけている状態である。
真面目で明るい好青年。
唯という義理の妹がいる。
<鈴守静名>
幼くして両親を失った優夜と唯の母親代わり。
快活にして極めて強引な性格。
こうと決めた事は成し遂げるまで諦めないバイタリティの塊のような女性。
<風崎夏輝>
禍風に唯一対抗することの出来る霊刀『穿焔<ウガチホムラ>』の継承者。
優夜とは古い付き合いで、気の置けない間柄であり、不幸を呼び寄せ易い優夜のボディーガードを自負する。
困っている人を放っておけない姉御肌タイプ。
<あや>
突如として優夜の前に現れた謎の少女。
自分の名前以外は何も覚えておらず、そのまま静名が面倒を見る事になる。
明るい笑顔と旺盛な食欲がとりえの元気娘。
<沙雪>
幼い頃から優夜と一緒に遊んでいた銀色の毛並みを持つ狐の霊獣。
狐だと思っていたが、実は霊樹の中に存在するという『異界』の管理者であり、本来は少女の姿をしていた事が判明し、以後は少女の姿で優夜と接するようになる。
狐の頃のクセが抜けないのか、動物的な行動と仕草で優夜に甘える。
口数は少なく、ほとんどしゃべらない。
<ソルネ>
時代を経た道具が心を持つことで生まれる『物神』、ソルネはそんな物神があつまる博物館の管理人だ。
彼女自身もまた人形が心を持った物神であり、既に100年を生きる自称「おばあちゃん」である。
母親のような慈愛に満ちた心で博物館の物神達と接しながら過ごしている。
<刃菊>
ソルネの博物館に最近持って来られた日本刀の物神。
生真面目な性格で多少融通が利かない面もあったが、優夜達と触れ合う内に性格も丸くなり柔らかな物腰の女性となった。
優夜の従者として振舞う。
<紺屋美奈>
とある事故で脚を怪我した少女。
脚が治らないかもしれないという現実に絶望し、心を閉ざしていたが夏輝の活躍で元気を取り戻す。
引っ込み思案な性格で、おどおどとした喋り方をする。
<古坂唯>
優夜の義理の妹。
一年前に突如として姿を隠し、現在は行方不明である。
<秋牙瀬タクマ>
???
<鈴守静音>
???
<システム―80点>
なんの変哲もない普通のADV形式。
必要なものは全て揃っているので特に可も無く不可もなくといったところか。
ただ、オートモードとバックログ表示の操作が微妙に面倒かもしれない。
<ビジュアル―90点>
キャラ原画はキャリエールの看板原画家ここのか氏と麺帝マブ氏の二人が担当。
ヒロインたちは可愛らしく描かれていますしイベントCGも質が高く、量もまあまあなので満足できるレベルかと。
ただまあ強いて言うなら、ヒロインによってCG枚数に差がありすぎるというくらいでしょうか。(刃菊、美奈が他のヒロインの平均の半分程度しかない)
ヒロインのイベントCGに限らず、イメージや爆発などのエフェクト用のグラフィックも多めなので楽しめると思います。
<シナリオ―80点>
男女間の愛情は勿論ですが、家族愛もまたこの作品では重要視されています。
物語の冒頭は義理の妹が姿をくらましてしまった傷心の主人公優夜のところに次から次へと新たな家族が集まってくるところから始まります。
優夜と家族たちが打ち解けるまでを丁寧に描いているので物語にもすっと入っていけるのではと思います。
また、その家族たちの中にマトモな人間が少ない(笑)というのも面白いですね。記憶喪失の少女とか心を持った人形とか妖怪とか、設定を見ただけでも変なヤツばかり。勿論性格だって個性に富んでいます。
そして彼女たちは普通の人間とは大きく違う生い立ちにあるばかりに、普通の家庭ではありえないトラブルが次々と襲ってきて…というのが主な流れでしょうか。
基本的には恋に落ちた優夜とヒロインのトラブルを家族が総出で助ける、という方向に進んでいくわけですが少々”ご都合主義”過ぎるところがあるのでシビアなシナリオが好きな方には向いていないかもいれません。ハッピーエンド最重要視タイプですね。
戦闘シーンもありますが、前作の「MARIONNET」とは違い、”頭脳戦”ではなく「どちらがより根性があるか」という少年漫画チックな戦闘が多いですね。
ヒロインの中では個人的には沙雪が一番好きですね。次点でソルネ、夏輝、美奈でしょうか。
<音楽―80点>
キャリエールは外注はせずに自力でBGMを用意するところなのですが、なかなかにレベルの高いBGMだと思います。
特に戦闘シーンやクライマックスに使われるBGMがなかなか迫力があるので好きです。
<エロ―90点>
ここのか氏の担当するヒロインには各3回、麺帝マブ氏の担当するヒロインには各1回ずつエロシーンがあります。(何故ここまで差が?)
声優さんの演技も上手いですしCGのクォリティも高いので満足のいくレベルなのではないでしょうか。
<総評―80点>
全体的にレベルは高いので買って損は無いゲームだと思います。個人的にはこういう作品は好きです。
ただシナリオに関しては基本的に『トラブル発生→主人公とヒロインで解決する→恋愛→再びトラブル→破局の危機→家族の助けで破局を回避→ハッピーエンド』という超が付くほどの王道なので、話の先が読めてしまうということがあるのも事実です。
願いを叶える桜の樹や守人といった独特の世界観がある割にプレイヤーの意表を付くような意外性のある展開はありません。
話の結末は必ずハッピーエンドなので、そういう意味では安心して遊べるゲームではあります。